初めての神田の藪そば

前々から憧れていた、池波正太郎のエッセイにも度々出ていた、あの神田の藪そばに初めて入った。しかし…。
高い。高過ぎる。せいろ1枚で630円。量としては箸で4すくいくらいしかない。どうりで店員さんが「せいろ1つ」と言ったら、いぶかしげな顔で「…それだけでよろしいですか」と聞いたわけである。そして2枚3枚と頼むとそのまま2倍3倍になるだけのお勘定。私の知ってる店の大半は、せいろ+1枚につき価格の6割増し程度なのだが。周りの人はこれをせいろ2枚だとか言って注文していた。また、具もつけると高いこと高いこと。天ぷらは、芝えびの掻き揚げで、見た目にも料亭で出てくるような天ぷらだが1つ1200円ほど。天ぷらせいろにすると1800円。はい、私が入るには10年早かったようです。何でこんなに高いのかと思って店内見回したら、なんか普通の店の3倍ぐらい店員が多いのに気が付いた。まぁこの人たちの給料にするためなのかな。見てて、この中の半分は要らないのではと思った。

そうそう、肝心の味だけど、そこは流石老舗の蕎麦屋。喉越し良く、そばの香りもよく、濃い目のつゆも落語通りに食べたら美味しかった。つゆと蕎麦のバランスがいい。レベルは相当高いと思った。
コストパフォーマンス的には、神田駅降りてちょっと歩いたところにあったこの店がいいと思った。値段、とても安く、しかも注文を受けてから茹でるのだ。天ぷらも揚げたて、蕎麦も美味い。私にはこちらがお似合いです。