実力差のつき方

同僚のM主任は仕事が出来る人間だ。相手の話をよく聞き、よく理解し、筋道を立てて仕事を進めていく。お金の話にも強く、営業マンとも対等に渡り合える。私にはまだまだ不足している点だ。同僚と書いたけど、実際には6年ほど勤務年数の差がある。もう実力的には彼のほうが上のように感じることもしばしばある。
私はというと、話の飲み込みは悪いし、お金の話も途中でついていけなくなったりする。M主任と話をしていても、パッパッパッと判断を下す彼とは対照的に、見当違いな答えを出したりもしてしまう。そんな差を感じた時には内心かなり凹む。この差はどうして生まれたか。無論、彼が大学で今の業種の専門分野をしっかりやってきたこともあるだろう。しかし、それ以上に彼が4年位前からどんな仕事にも首を突っ込んで積極的に関わるということを続けてきたことがある。私はどちらかというとそういうのは避けて彼に任せてしまっていた。その差がここに来て出たに違いない。日頃の積み重ねの重要さを改めて思い知らされた。
今は彼の言動を注意深く聞き、考え方を参考にしようしている。表向きは聞き手に回ってもっともらしく相槌を打つだけなんだけども、内心は必死である。相変わらず、人より進歩の遅い未熟者である。