実は昨日と今日、会社の帰りにラーメン屋へ立ち寄った。寒い時期、懐に余裕があるときはこれが楽しみなのである。ダイエットを考えて止めようかとも思ったが、旨いラーメンを食べたい衝動は抑えられない。
昨日は瑞穂区にある「食”留麺(ぐるめん)」に寄った。ここはかつて薩摩ラーメンを売りにしていたがいつからか屋号を変えて、魚介系のだしを利かせたラーメン屋になったらしい。夜も遅かったので客は3人しかいなかったが、客数と味はあまり関係ないのは経験でわかっていたので早速メニューを覗き込み、名前から非常に気になった「和正麺」を注文した。出てきたラーメンはあっさり醤油味で、飲み干すと魚粉のようなものが残るくらいに魚介系の出汁がしっかり利いていた。具が面白く、揚げたチャーシューと素揚げのジャガイモとかぼちゃ、煮玉子、青梗菜、ノリだけでも十分変わっているのに、ここに柚子を利かせたトロロが載るのである。しかし食べてみるとこれが実に美味しい。こんな具もありかと唸らせる一品だった。また、特筆すべきは麺。非常に歯触りも喉越しもいい、細いちぢれ麺。あっさりしたスープをよく絡めるので大変に美味しかった。もろに私好みの麺だった。無論、完食。お勘定のときも自然に「ごちそうさま」の一言が出た。私は美味しかった店では必ず「ごちそうさま」というのだ。
今日行ったのは昭和区の「翠蓮(すいれん)」。ここは前にも食べに来て、アゴ出汁のラーメンを大変美味しくいただいたのだが、今日はとても冷えたので「担々麺」を頼んだ。見かけは黒ゴマが散らしてありちょっと凝った感じの担々麺だったが、食べてみるとちょっとどころかかなり凝ったものだった。まず、香りが違う。何を使っているのか分からなかったけど香草が良く効いており、一口一口の後口がまるでインドカレーを食べた後のようにスパイシーなのだ。辛さもちょうど良く、そんなにヒリヒリはしなかったが、食べ進むにつれて額が汗ばみ鼻汁が垂れてきた。炒った松の実とカシューナッツが香ばしく、カリコリと小気味良い歯応えで良いアクセントだった。スープはゴマが利いてけっこうこってりしていたので飲み干すかどうか迷ったが、蓮華を動かす手を止められずに結局完食!ごちそうさまでした。
嫁さん、坊たち、お父さんばっかいいもの食べてごめん。でもこれはいつか美味しいラーメンや連れて行ってあげるための事前調査なのだよ。