偶然、保守点検部門の人の話を聞いてしまったが、今期も仕事に織り込まれてしまった保守点検の手伝いは、どうも手伝いなんかではなく、むしろ予算の不足分を補うために保守点検部門にお願いして仕事を分けてもらったものらしい。寝耳に水である。中堅どころの突然の退社や病欠の穴を埋めるために、次の人材が補充されるまでの間の辛抱と思ってやっていたが、どうも話が違ったらしい。助けてもらったのはむしろこちら側だったようだ。
上役の説明では手伝いとのことだったが、その時の妙に歯切れの悪い説明の理由がどうもこれだったようだ。そういえば先日の会議での引っかかる物言いもどうもこのことだったようだ。何故、初めから本当のことを伝えなかったのか。こちらは保守点検部門を助けているという意識で仕事をしていたが、保守点検側は助けてもらった覚えなど無く、むしろ仕事を分けて助けてやったというのだ。双方で意識の違いが起きており、しかも本当のところは保守点検側の主張が正しいという。まるで設計部門が馬鹿みたいではないか。初めから自分たちの食い扶持を稼ぐために保守点検にも手を出さなければいけなかったのならそう説明してくれれば覚悟も出来たというのに。長年信頼していた上役だが、どうもこのところの上役のやり方は信用できない。我々がなれない仕事を少しでも気を楽に出来るようにするための方便だったのかもしれないが、ばれてしまった今となっては余計に心の離れる行為だ。ちょっと悲しくなった。