このところ過去の凄惨な少年事件の裁判の判決が出ているのだが、立て続けに広汎性発達障害を理由に量刑というような趣旨が書かれている。新聞・テレビで裁判のことを報道するのは良い。ただ、徒に障害のことを強調するのは抵抗を感じる。まるで障害ゆえの犯罪とも受け取られかねない。弁護側も弁護に障害を持ち出すのは慎重に行われなければならないと思う。障害者支援の団体ともしっかり協議して運動を展開しないと、発達障害=危険人物とのレッテルを貼られかねない。早いうちから療育を受けさせ、社会で生きる術を身に付けさせないとこういうことになる危険を孕むという論理にしたいのかもしれないが、むしろ事件自体は障害に由来する二次障害が原因ではないのか。マスコミもこうした事件で障害を持ち出す場合は、報道を慎重にやっていただきたいと思う。