仕事が早く終わった日は、坊たちと風呂に入り、飯を食う間に寝る準備をさせて、仕度の整ったころに絵本を1冊選ばせ、次男坊に読み聞かせてやったりしている。はじめのころは普通に読み聞かせていたが、どうも茶化すのが好きな性分は抑えられず、2回目からはふざけた読みかたをしてしまう。話に突っ込みを入れたり、わざと文意を間違えて読む初歩的なところから、過剰な演出で読んだり、努めてロボットのように無機的に読んでみたり、駄洒落を入れてみたりといろんな読み方をしてしまう。次男坊と、下のベッドで寝ている長男坊が大うけするとついつい調子に乗ってしまい、元の話の原型がなくなってしまうときもしばしば。
長男坊も次男坊も、言葉を額面通りに受け止める(次男坊においては発達障害故に特に顕著)傾向があるため、出来る限り冗談を聞かせて、こういう出鱈目で笑うための話があるということを教えてやっていると言う、一応崇高な目的があるのだ。
なんてな。
本当は、お茶らけたとーちゃんのいい加減な性分のためだ。冗談の分かる人間にしてやりたいとか、そんなことはあまり深く考えてない。一緒に笑いたいだけですねん。