イチゴ狩り

スタッドレスを履いてきて良かった。朝、ホテルの外は一面銀世界。坊たちは大喜びだけど、今日一日運転をお願いしている兄貴は顔が引きつっていた。自分ひとりならダートラリーの如く運転を楽しむところなんだろうけど、自分以外の家族を乗せなければならないのだから無理も無い。
のんびりバイキングで朝食を取り、朝風呂に入り、支度を済ませてからチェックアウト。嫁はロビーで何かお土産を買ったようだ。雪の降りは、昨晩からはそんなにあったわけでは無かったらしく、その証拠に私の車の屋根には2cm程度しか積もっていなかった。簡単に雪を払い、本家へ向かった。
本家までの道は白銀の道。サラサラして見た目にもよく滑りそうな雪であった。慎重に車を進め、何とか山奥の本家にたどり着く。本家では従姉妹夫婦が子ども達と一緒に表で雪かきをしていた。うちの坊たちも早速参加。嫁も面白がってはしゃいで手伝う。名古屋市ではそうそうこんなには降らないからな。たっぷり雪を味わってくれ。
ちょっとお茶を飲み、茶菓子をつまんだところでいざイチゴ狩りへ。イチゴ狩りは初めてなので楽しみである。嫁も念願のイチゴ狩りに期待を膨らませた。聞けば従姉妹も地元民ながらイチゴ狩りは初めてとのこと。そんなものだろう。イチゴ狩りの場所まで、タイヤをスリップさせながらそろそろと向かった。
案内されたビニルハウスに入ると、いきなり視界が真っ白になった。外気温との温度差と高い湿気のせいだ。これだから眼鏡は困る。見るとR君も難儀していた。眼鏡の曇りが取れてくると、目の前に整然と並んだイチゴの棚(?)が並んでいた。イメージしていたのは地べたから生えているイチゴだったが、ちゃんとイチゴが人の腰から胸の辺りにぶら下がるように高い台の上で栽培されていた。ヘタ入れと練乳皿を兼ねた器を手渡され、練乳をうにゅっと入れてもらったらいざ出陣。赤いイチゴを求めてハウス内を熊の如くうろうろする。奥のほうがまだ残っていますよ、との農場の人の案内を聞いて奥のほうへ行って見ると、真っ赤で大きな、熟したイチゴが無数にぶら下がっている場所に出た。どれにしようか迷いながら、長さ5cmはあろう大粒のイチゴを選び、早速頬張って見た。少し甘味が薄い気がしたが、香り良く、程よい酸味があり、ジューシーで美味かった。摘み立てのイチゴがこんなに美味いとは。何個か食べて見ると一粒一粒味が違うのに気が付く。どうも熟し具合をよく見極めた方が良さそうだ。たまにとても甘いものに当ると嬉しい。
嫁もJ君も夢中で食べ、2人とも各々30個近く食べたようだ。R君は酸っぱい物が苦手でイチゴ=酸っぱいという図式が出来上がっているために敬遠していたが、それでも5個食べて美味しかったらしい。従姉妹夫婦3組も各々食べまくり、特に従姉妹のEさんは70個も食べていた。私ですら41個だったのに中々のつわものである。ちなみに兄貴は1種類の物を集中して食べるのは好きでないとかいって20個も食べなかったようだ。
イチゴ狩りは林檎狩りやミカン狩りと違って、普段高くて中々手が出ない分、数を食べたという満足感もあるので良い。今回しっかり元は取れたと思う。また、行きたいものだ。