社長に家族のことを聞かれたときに、思い切ってR君の障害のことを話した。案の定、社長は自閉症というものを誤解しており、いつから発症したのかとか聞いてきたが、そんなことは想定内。冷静にかつ、社長の気分を害さないように言葉を選びながら、自閉症が先天性の障害であること、引きこもりとは違うということ、脳の回路や感覚が通常と異なることに起因してコミュニケーションが難しい障害であること、などなど説明した。
実は、社長からは偏見に満ちた受け答えが来るかもしれないと身構えていたのだが、意外にも強い関心をもった風に話を続けてくれと熱心に聞いてくれた。そして、最後に「大変だけど、その子の長所を伸ばしてやることが大事だろうねぇ」と言われた。ちょっと、胸に響いてしまった。さすが、日頃社員相手にコーチングをしてきた成果というか、コメントが随分旨くなっている。顔は平静を装っていたけれど、社長の言葉に内心とても感動してしまった。そうだ。その通りだ。R君が障害を踏まえて強く胸を張って生きていくためにも、長所を伸ばすように教育する必要があるのだ。
今日はちょっとだけ、社長を見直したでござる。