一昨日、お客様のところで大きなトラブルがあり、昨日はその件で呼ばれて会議にまで出席し、現場を見ながら対策を議論し、今日は一応メーカーとしても経過を観察しておきたいということで休日を返上して現場へ直行。
処理工程に苛性ソーダが過剰に加わり、活性汚泥が死滅してしまうという大きなトラブルだったのだが、感心したのはお客様の反応。こんなトラブルはそうそう見られるものではない、と関係部門から人が続々と集まり、それぞれの立場から意見を出し合い、対策を盛んに協議しているのだ。その目はワクワクしているといった感じで、あるお客様は社員教育にもちょうどいいから、いつか自分の工場の人間も連れてくるなどと言う人もいた。とても前向き。自分達の設計施工品のトラブルに戦々恐々としている私達とは対照的に、実に活気にあふれた議論をしていたのだ。
いいなぁ、こういう問題に対する姿勢。羨ましい。もちろん、原因については容赦ない厳しい追及をされたのだが、問題点をはっきりさせようとしてくれるおかげで、却ってこちらとしても原因究明の道筋が付け易くて助かった。
今日の様子は徐々に回復傾向。まだ予断を許さないが、明日以降の経過が楽しみなデータが示された。メーカーとして無責任なコメントは出来なかったので、意見を求められても現時点では曖昧な回答しか言えなかったのはちょっと悔しかったが仕方ない。おそらく復旧には早くても2週間はかかるだろう。相手は微生物だ。じっくりと治ってほしい。