ウチの会社の車は、基本的にMT車である。最近は、AT車しかない車種もあるので100%とはいかなくなったが、基本的にはMT車である。だから新入社員でオートマ免許しか持ってない人は、入ってから困ってしまうのである。
私も会社の車に関してはいろいろ思い出がある。実は入社したての頃はペーパードライバーであった。MT車なんかおっかなくてまったく運転が出来ず、ちょっとした車の移動すら怖気づいて上司を呆れさせたほどである。現場に出るのに車を運転できないのでは話にならないと、業を煮やした上司から一人で現場行って来い命令が出たのは入社1年後。往復20kmの道程を6回もエンストして行ってきたのは、今となっては良い思い出である。ディーゼル車でエンストしたんだからよほど緊張してたんだと思う。
それが今や普通免許で乗れる車なら、どんな車でも運転してみせる自信を持つ社員になった。これも強引に一人で運転させた上司のおかげだと、今も感謝している。
MT車にする理由を庶務課に尋ねてみたら、燃費こそ最近は差がなくなったものの、業務用としてみた場合、やはり購入費が30万円くらい違うためとのこと。まめなところでコスト削減が庶務課らしい。リースにしてしまえば関係ないような気もするのだが。
余談だけど、たまに左足と左手のタイミングがずれて、ギアを噛んでしまう時があるが、あの音がどうにも苦手だ。例えるなら、折れてむき出しになった自分の骨が、アスファルトに強く擦られているような、まさに骨に響く音。
「ギャリッ!」
ガクガクブルブル…